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睡眠時無呼吸症候群と歯科とED(勃起不全)の関係
2006年8月24日
睡眠時無呼吸症候群という病名を聞いた事がありますか。数年前に新幹線の運転手が新幹線を運転中に居眠りをしてしまった事件が有名ですね。
夜きちんと睡眠を取っていても、日中に病的な眠気を襲われる。
これは、睡眠時に無呼吸が原因で、脳が本当に休まる深いステージへと到達できる前に無呼吸により脳の覚醒が生じると考えられております。
私たちの睡眠はノンレム睡眠とレム睡眠を繰り返して朝の覚醒となります。
しかし、夜間の睡眠時に重力で舌根が沈下し(閉塞性呼吸障害)、無呼吸状態となります。
ノンレム睡眠には1〜4の段階がありますが、3、4ステージになって初めて脳が休まる熟睡と言われております。
この3および4のスーテジが大切なのです。
このステージに達する前に、無呼吸により脳が覚醒してしまうのです。
無呼吸が続くと、交感神経が緊張状態となり高血圧症や不整脈等を誘発することもあります。
また、交感神経緊張によりEDとなることもあります。
歯科とEDの関係に話をいたしますと。
顎の垂直的な位置を保つ為には、臼歯部のストップが必要であります。
もし左右臼歯部の喪失により、前歯で噛むようになります。
上顎の前歯は傾斜しておりますので、下顎は前歯の傾斜により後方位をとるようになります。
そうしますと、下顎の付属器官である舌も相対的に後方位をとります。
仮に肥満で上気道が比較的細く、歯列が狭窄していて、臼歯部がない患者さまでは、臼歯部の喪失が睡眠時無呼吸症候群を誘発する可能性もあります。
まあ、このようなケースはそれぞれの要因が重なり合った場合ですけど。
睡眠時無呼吸症候群ですと前記にもありますが、交感神経の緊張が引き起こされます。
男性器の勃起には、副交感神経優位の状態でなければなりません。
胃酸を押さえるお薬や、極度の緊張状態となりますとこれもまた、交感神経緊張状態となります。
どちらも、EDを誘発することは、もうお分かりですね。
ですから、全身の健康を維持する為には、定期的な歯科検診が必要です。
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