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歯で音を聞く事ができることご存知ですか?

2006年11月10日

音は耳で聞くとものと決めつけておりませんか。?
実は、歯や皮膚を通して骨伝わる振動でも音を感じとる事ができます。
これは、骨伝導と言います。
通常音は空気の振動で鼓膜を振動させます。

鼓膜はその振動を耳の中の耳小骨(つち骨・きぬた骨・あぶみ骨)によって、拡大されて内耳の壁(蝸牛の前庭窓)に伝えられるのです。
 内耳の中(蝸牛管)にはリンパ・聴砂があり、 壁の動きはリンパや聴砂によって蝸牛管の奥にある有毛細胞(聴細胞)に伝わり、これを刺激します。聴細胞はこの刺激を信号に変え、聴神経を通して大脳の聴覚野(側頭葉)へ送り、そこで音として知覚するのです。
この振動エネルギーを、骨に直に伝える事により、脳はその振動を音そして認識できるのです。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、ベートーベンは耳が遠いと言われております。
晩年は、自分の歯を自分の弾くピアノの上にあて音を聞いていたと言われております。
これは、歯が最も薄い歯根膜という組織で骨にダイレクトに植立しているため、音の振動を効率よく骨に伝達できるため、べートーベンはそうしたのです。
こんな事に気づくのも天才ですね。
そう考えますと、鹿の角や、象の牙も上顎や頭がい骨に直接結合している(厳密には違いますが)ために、気圧の変動による大気の振動や、天変地異の際の地面からの波動、風向き、風の強さからくる気体の振動を察知していたことが予想されます。
もし、お手元にオルゴールの中の音を奏でる突起のあるローラー部とその台座があれば、それを前歯に噛み、オルゴールの取っ手をまわしてみてください。
感音性難聴でなければ、とっても大きな音が聞こえますよ。
いちどお試しあれ。

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