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アダプテーションテクニック(インプラント埋入のテクニック)
2007年2月18日
インプラントが骨結合する期間に一時的に使用するインプラントがあります。
このインプラントを使用すれば、即日のうちに仮のインプラント上部構造が取り付けができます。
しかし、近年インプラントの表面性状が骨に結合しやすい工夫がなされ、このテンポラリーインプラントを使用しなくても、即日にネジ止め固定式の仮歯が入ることが可能となりました。
しかし、それにはインプラントの良好な初期固定が必要不可欠であります。
通常のインプラント埋入のドリリング手順ではなく,アダプテーションテクニックというドリリング方法が必要となります。
骨の形状や固さが患者さま個々で同じではないので一概にはいえないのですが、上顎にインプラントを埋入する際には、私の場合、IPIインプラント用直径1、5ミリで方向を決め(またはガイドドリル:これで骨の皮質骨の固さ、厚さを知る)、直径2ミリで浅くドリリング(最終作業長が13ミリとしても13ミリを最初からドリリングしない)
方向指示棒が立てられるドリリング深度のみを最初に削る。
方向が正しければ、その方向で最終作業長までドリリングを行う。
次に直径3ミリパイロットドリルでドリリング。
骨が軟らかければ、パイロットドリリング後に直径4、0ミリブローネマルクマーク4タイユナイトを埋入。
途中45Ncmでスタックしてそれ以上埋入ができなければ、リバースをかけ少し逆回転(1回転逆回転)。
正回転に戻し再度埋入。
この動作を繰り返しても、埋入ができない場合には、完全にリバースをかけ直径2、85ミリのドリルで最終作業長マイナス2〜3ミリまでの深度でドリリングを行うか、(マーク3のタップを切る。:クラブ22勉強会でのアドバイス)
この際に注意しなければならないポイントは、マーク4の骨切削能力が低いこと。
強引に埋入しようとすると、骨に形成されたネジ山が馬鹿になって、インプラントを回転させても全く進まない。
この加減がとても、最も難しい。
新しくでるノーベルスピィーディーは、とてもよい形状である。
インプラントの先端が、少し細くなっており、その上はパラレルインプラント形状と同じになっている。
このインプラントを用いれば、直径2ミリのドリリングができれば、高い確率で細い骨幅でもインプラントが埋入ができるという利点があります。
早期の日本導入を望みます。
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