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プレロード持続と気圧の関係(インプラント専門医向け)
2007年3月 4日
各社からでているインプラント内にはアバットメントスクリューを締めた後に、必ずデットスペースがあります。
このデットスペース気になりませんか?
まずは、スクリューのコンプレッションにより生じるプレロードの維持にこのデットスペースがどのように関与するか考えて事ありますか。
私は、もう10数年来インプラント治療を行っておりますが、アバットメントスクリュースクリューの緩みを初めて経験しました。
それはアストラテックインプラント直径3.5ミリ、セメントを使用しての固定症例であります。
(先に書いたブログでも紹介いたしましたが、インプラント内の内ネジがバカになってしまった症例であります。)
この患者さまは、仕事をリタイヤされてからここ最近頻繁に海外旅行をされております。
このスクリューの緩みも、飛行機内での食事をお楽しみの時に補綴物の緩みを感じたそうです。
では、なぜそのような事がおこるのか。
私なりに、原因を推測してみますと。
1、まず使用したインプラント
アストラテックインプラント直径3、5ミリはインプラント内に回転防止のインナーオクタゴンが無い。
(海外発売の最新型は、回転防止オクタゴンが存在する。)
2、単独歯植立。
3、負荷力に対して、傾斜している。
そして今回注目している要因は
4、デットスペース内の気体の膨張
飛行機内の気圧は、地上のそれと比較して低い。
そのため、インプラント内のデットスペースが気圧の低下に伴い膨張を起こす。
これの現象は、絶対に生じる物理現象である。
この気体の膨張により、アバットメントスクリューはインプラント内部から押され、咀嚼時にかかる繰り返しの負荷にと相まって、アバットメントスクリューの緩みにつながる。
そうすると、プレロードの低下が生じる。
問題は、航空機内の気圧低下や登山等(宇宙旅行?スペースシャトル等の作業)で臨床上問題となるプレロードの減少につながるかは不明であります。
しかし、しかしです。
問題になるかどうかわからないが、物理現象ですので、気体の膨張は確実におこる。
ではどうやって防げばいいの?
そう思われる方もいるでしょう。
その答えは、簡単?。
デットスペースをなくすのです。
どうやって?
インプラント内部のデットスペース内に液体を注入してからバットメントスクリューを締結すればいいのです。
今後その液体を何にすべきかとういう議論があるかと思いますが、この方法で確実に気体の膨張は防げます。
面白いでしょう。
インプラントは?
これをお読みで、アバットメントスクリューの緩みを経験された歯科医師の方がいらっしゃいましたらご連絡いただければ幸いです。
群馬県伊勢崎市中央町10−19
植田歯科
植田晋矢
電話 0270−23−3435
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