インプラント、審美補綴、顎関節症、痛くない麻酔、歯科医院での全身管理、歯科救急
予防医学こそ目指す道
2007年5月 1日
渋川 グリーン牧場に行ってきました。
連休の中休みで今日から2日診療です。
皆様は、いかがお過ごしでしょうか。
H19年4月30日の読売新聞に、産科医の激務について掲載がありました。
月6回の当直、翌日夕まで32時間勤務の連続。
仕事の合間にコンビニのおにぎりをかじり、睡眠不足のまま手術。
たまの休日も呼び出しがかかる。
スタッフの削減で仕事は増える一方。
このような状況では、ミスが起きて当然。
厚生労働省は、平日の医療機関への診療報酬を削減し、休日夜間の診療の充実をはかる事を考えているようであるが、現在の状況で行えば、医師、歯科医師(特に小児科、産婦人科、救急医)の負担は増えるばかりである。
最近夜間や日曜日の診療を行う歯科医院が増えていると聞く。
緊急で痛みのある患者さまには朗報である。
しかし、しかしである。
歯科疾患とくに虫歯の痛みは、虫歯になる前から予防歯科医療を行えれば、ほぼ虫歯での激痛をうったる患者さまはいないと断言できる。
今までの20年の経験でしか物をいえないが、2つの循環がある。
一つは、負の循環。
歯が痛い。→歯科医院に行かなければ→怖いから我慢。仕事が忙しいから行かない。→さらに痛い。極限まで我慢。→歯科受診→炎症が歯の周りに波及→麻酔が効きづらい(局所pHが低下。局所麻酔薬フリーベースの遊離低下により麻酔効果軽減)→治療が痛かった。→痛かったが、痛みは軽減→そのまま放置→さらに虫歯悪化。
もう一つは、良い循環
妊娠前から母親は、自分の虫歯の治療を行う。妊娠時もプラークコントロール。定期的な歯科受診→出産→口移しを赤ちゃんに行わない(虫歯菌の母親から子供への感染制御)→歯が生えてきたら、フッ素入り歯磨剤の使用を行う。→歯科医院でのフッ素塗布→定期的な検診。家庭でのフッ素入り歯磨剤。キシリトールガムを食後に噛む。
この予防歯科医学、国は保険の適応を限定的にしか認めていない。
一般医科分野でも、この予防医療行為をもっと押し進めれば医療費の抑制、健康維持に有効であると思う。
現在の国の医療政策が、負の連鎖とならなければ良いが。
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